D.C.U SS 体育祭SS その4

体育祭 午後の部(前編)

音姉のお弁当で腹が膨れたところで、午後の競技開始。


綱引き(男子)

1回戦:A組vsB組
「みんな〜、頑張って〜!!」
白河さんの応援が響いた。
「「「「「うおぉぉぉぉぉおおお」」」」
一瞬に込められた、恐ろしいほどの爆発力。
B組、完勝。白河パワー、恐るべし。


2回戦:B組vsC組
「みんな〜、負けないで〜!!」
白河さんの応援が響いたPart2。
「「「「「うおぉぉぉぉぉおおお」」」」
動機はともかく、その結束力は凄まじい。
B組、完勝。首位抜け確定。

2回戦:A組vsC組
華がないので省略。A組が辛勝。


B組圧勝!
「悪には屈しないぜ!」
雄たけびを上げる渉。
なんだかんだであいつ、クラスを引っ張ってんな。
思わず感心してしまった。



応援合戦(女子)

学ラン白河ななか最強伝説、ここに完成。


「まずいな」
B組の連勝に俺は顔をしかめた。
この連勝で順位が入れ替わり、うちのクラスが最下位に転落した。
現在、B組が1位で2位にC組となった。
さすがに自分たちが最下位だと多少の焦りも出てくるものである。
「いざとなったらC組を切るか」
「それは構わんが、槍玉に挙げられるのはおそらくお前だ、桜内」
「だろうな」
役回り的に俺のような気がする。
杏も茜も、杉並より俺をいじることを優先するだろう。
「そろそろ仕掛けるか。しばらく席を外すぞ、桜内」
「了解」
杉並、始動。

「杉並が動いたわね。音姫、私行ってくるよ」
「ほどほどにね」
まゆき、出陣。


場外 杉並vsまゆき

「やはり来たか、高坂まゆき」
「当たり前よ。これ以上の悪事は見逃せないわ」
「ふむ。交渉決裂だな」
「交渉の席を設けるつもりもなかったけどね」
やはり水と油なのか、対峙する二人。
と、杉並がここで案を出す。
「一つ勝負をしよう、高坂まゆき」
「どういうこと?」
「俺はここで1分間、じっとしている。その間に捕まえてみせろ」
「は?」
杉並の言い出したことに、まゆきは唖然とする。
何を言っているのだ、こいつは。
杉並の意図をはかりかねているまゆきに、杉並は告げる。
「頃合か」
杉並が時計を確認したとき、まゆきが膝から崩れ落ちた。
「な、な!?」
足腰に力が入らず、立ち上がることが出来ない。
一歩、まゆきに近づいてその姿を見下ろす杉並。
「戦争はもう始まっていたのだよ、高坂まゆき」
不敵な笑みを浮かべた後、杉並はきびすを返した。
「ちょ!待ちなさいよ!」
背中を向けた杉並に大声で叫ぶ。
「10分ほどで効果は切れる。まぁ10分あれば俺は全てを終えられるがな」
振り向いた杉並は場違いな笑顔でそういうと、スタスタとその場を去っていく。

まゆきは杉並の背中を目で追うしかできない。
しかし、携帯電話を取り出すと
「A隊は入場門に付いて。B、C隊はレースコースのチェック」
次々に指示を出していくまゆき。
「D、E隊は体育用具室を見張って」
最後に、少し恥ずかしそうに。
「そ、それと音姫に校舎裏に来るよう伝えて」


B組の追い上げにより順位が変動。
B組≧C組≧A組となる。


〜あとがき4〜
うわぁ、杉並君ってば極悪人だな。
それと扱いが酷くてごめんなさい、まゆき先輩。
しかし学ラン姿のななかは是非見てみたいと思ったり。
体育祭午後(後編)は15時アップ予定。


2006.10.17 AM 14:05

D.C.U SS一覧に戻る
TOPに戻る