D.C.U SS 体育祭SS その8

体育祭 結果発表とその後

「2年生の順位は……あまり発表したくないんだけど」
一部始終を監視していたまゆきさんは結果発表を渋っていた。
「1位はC組、2位はA組、3位はB組となりました」
各所で歓声とため息の声が上がる。
やれやれ、と肩をすくめるまゆきさん。
杉並が無事リレーに帰ってきた、ってことは杉並に逃げきられた
ということなのだろう。お疲れ様といってあげたい。


放課後、一同はA組に集まっている。
「さて、どうしてもらおうか板橋君」
杉並がわざとらしく渉を『板橋君』と呼んでいる。
「うっせぇ。好きにしろ!……か、金はないからな!」
雪月花はグルメマップを広げて、あれがいいこれがいいと談笑。
明らかにパトロン目当てである。
特に茜は、かなり高いものを要求しそうな雰囲気だ。
杉並が作った責任が渉に全部回ることになる。
自分たちが最下位でなくて本当に良かったと思った。

とりあえずC組が1位なので杏と茜の希望が最優先。
ついでA組の俺たちが希望を言う。
小恋もA組だが、雪月花でワンセットなのだ、ということで杏と茜が
無理やり了解を取り付けた。
B組の渉は一人でその荷を背負うことになっている。
かなり大きな負担だが、勝負の世界は厳しいのだ。

「よし、このお店にしようっと」
茜がここ、と指差して決める。
「おっけー」
「了解」
小恋と杏も頷いた。
茜がちょいちょいっとわたるを手招きする。
泣きそうな顔で雪月花の元へ。
「杏様、茜様、月島様、どうかご慈悲を」
「大丈夫、花より団子の値段に0が1個付いただけだから」
「うそ〜ん」
茜の言葉に、膝からゆっくり崩れ落ちる渉。哀れ。
まぁ、渉も雪月花のための散財ならきっと本望だろう。
  ※参考:団子と抹茶のセット400円〜

「では桜内、俺たちも決めるとするか」
「おう」
「か、勘弁してれくれよ〜」
逆の立場だったら同じことされてるだろうからな。
泣きつく渉に容赦しない。

「よ〜し、渉君。よろしくね!」
茜を先頭に教室を出る俺たち。

渉が犯罪を起こさない、ギリギリの範囲で俺たちは豪遊した。






〜あとがき8〜
ということで、作中と同じ時間を見越して更新かけました。
こんなドタバタ体育祭、一度体験してみたいもんだね♪
なお、花より団子のセットの値段は適当です。


2006.10.17 AM 17:10

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