月は東に日は西にSS・おはよう茉理ちゃん
PiPiPiPi・・・・。
目覚ましの音が鳴っています。
「んぅ・・・うるさいなぁ・・・」
元気な彼女は少々寝相が悪いらしく、布団がやや乱れています。
もっとも、梅雨の湿っぽさと夏の暑さがマッチした時期ですから仕方ないのかもしれません。
普段はツインテールにしている長い髪は凶悪なほど寝癖がついています。
眠い目をこすりながら、茉理ちゃんが起きました。
Tシャツにスパッツというスポーティな格好の茉理ちゃん。
洗面台の前に立つと、深いため息を漏らします。
「はぁ、今日はまた一段と・・・」
髪の毛がすごいことになってますね。長い髪にとって、湿気はあまりよろしくないようです。
「よしっ、ついでだし」
そう言うと茉理ちゃんは着衣を脱ぎ捨て、浴室に向かいます。
髪のお手入れついでに寝汗も流してしまおう、ということですね。
シャワーを浴びて、スッキリ顔の茉理ちゃん。
濡れた髪がちょっとだけ色っぽいです。
下着だけ身に着けた時点で、茉理ちゃんは脱衣所から外をうかがっています。
ん？何をする気でしょう。
キョロキョロと左右を見て誰もいないことを確認すると、小走りに脱衣所から出て行きました。
あら大胆。その格好まま階段をかけ上がり、自室に到着。
誰も見ていなくて良かったですね。
・・・直樹君とのはち合わせを期待していましたか？
髪がまだ濡れているので、制服を着るわけにも行きません。
下着だけでもそんなに寒い季節ではないので、その格好で鏡台に座ります。
ドライヤーで乾かしていくと、髪も自然な感じに仕上がってきました。
ささっと制服を着込むと、最後は髪をツインテールに結い上げます。
鏡を見ながら、位置を調節。
リボンを口で咥えながら髪を結う様はとってもぷりちーです。
正面から鏡を見て満足すると、いつもの茉理ちゃん、一丁上がりです。
リビングに入ると、すでに朝食の仕度は出来ていました。
「あ、おはようございます。保奈美さん」
直樹君を起こしに来た保奈美ちゃんに挨拶をします。そして、保奈美ちゃんと談笑しながら朝食。
本当の姉妹のように仲が良いです。ほほえましい光景ですね。
ちょっと慌しい朝となりましたが、やや余裕を持っての登校。
直樹君と保奈美ちゃんも一緒です。
天気はあいにくの雨ですが、とっても楽しそう。
その元気は露の鬱陶しい雨雲も吹き飛ばすことでしょう。
〜あとがき〜
んー、大胆ですね、茉理ちゃん。でも実際やってくれそうな行動です。
直樹君の役得も考えましたが、ぷらいばし〜の為にカットしました（笑）