月は東に日は西にSS・おはよう恭子先生
PiPiPiPi・・・・。
目覚ましの音が鳴っています。
ガン！
勢いよく目覚ましを止める人がいます。
「あっついわね〜」
誰のせいでもない熱気を相手に愚痴をこぼしているのは、恭子先生でした。
まだ早朝だというのに、8月の日差しは痛いほど照り付けてきます。
そうこう言いながらもごそごそとベッドから這い出る恭子先生。
その姿は青少年の目に毒なくらいの薄着です。
社会人の遅刻は、直接自身に跳ね返ってきますから、必死です。
そう、学生が夏休みを満喫している時も先生たちは出勤する義務があるのです。
しどけない姿で作り置きのアイスコーヒーを淹れる恭子先生。
どうせ誰も見ていないのだから、ということで、自分の格好には無関心のようです。
コーヒーの苦味に少し顔をしかめながらも、グラスの半分ほどを飲み干しました。
「ふぅ・・・」
いい気付けになったようで、目が覚めたみたいです。
自分の身体を見て、時計を見て。時間はまだ大丈夫のようです。
どこからか、バスタオルを用意するとバスルームに向かいました。
どうやらシャワーを浴びるみたいですね。
ここから先は彼女のプライバシーの都合上、お届けできません。
ガチャ・・・。
おや、どうやら恭子先生が出てきたようですね。
・・・バスタオル一枚という、さらにきわどい格好になっています。
先ほどのコーヒーを空にして、部屋に戻りました。
とりあえず、下着だけ身に着けてドライヤーで髪を乾かします。
クセのある髪はドライヤーで乾かすと、さらにまとまりがなくなります。
何か納得いかないらしく、いつもより時間をかけて手入れをしているようです。
そろそろいい時間ですよ？
しばらくして、満足したのかドライヤーを置き、やっと洋服を取り出します。
派手すぎず、地味すぎず。ちょっとだけ露出の多い服を選んだようです。
服を着たら、最後に髪を結い上げます。
手早く髪をまとめ、次はお化粧です。
まだまだ肌は瑞々しいですが、そこは社会人。すっぴんのまま職場に行くわけにも行きません。
いくつかの化粧品を選んで付けていきます。男性には良く分からない世界ですね。
おっと、もう時間がないですよ、恭子先生？
時計を見やるも、余裕顔の恭子先生。再びアイスコーヒーの準備をします。
一口つけたあと、バッグから携帯電話を取り出しました。
アドレス帳で「の」を検索。目当ての名前を見つけて発信します。
PuRuRuRu・・・。
「あ、もしもし。結？」
〜あとがき〜
さすが大人の女性です。
そういえば、学校の先生は夏休み中は何をするんでしょう？