秋山文緒台詞集・6月
6月1日
図書館：放課後(美琴ルート）
【美琴】「うん、UMA」
【直樹】「ああ、未確認動物だっけ？」
【直樹】「雪男とかツチノコとか、それ系だろ」
【美琴】「そうみたい。変な本〜」
【文緒】「……図書室では静かに」
いつの間にか、委員長が俺の後ろに立っていた。
【美琴】「ごめんなさい」
【直樹】「委員長は勉強か？」
持ってる本を覗き込むと、音楽関係の本のようなタイトルが見える。
【文緒】「ううん、……でも勉強してる人もいるし、調べ物や読書の人もいるし、とにかく静かにすること」
【直樹】「はいはい」
……。
【美琴】「怒られちゃったね」
【直樹】「ま、俺たちが悪い」
6月14日
教室：放課後（結先生ルート）
【弘司】「直樹、これから職員室だろ」
【直樹】「お前の宝物、必ず取り返してみせるぜ」
【弘司】「いや、ダメならダメでいいんだけどさ」
【直樹】「気合に水を差さないように」
【保奈美】「なおくん、頑張ってね」
【直樹】「おわっ、後ろから現れんな」
【文緒】「やーねぇ、周りに当たり散らして」
【美琴】「世の中に不満でもあるの？」
【直樹】「もんなして、おもちゃにしやがって」
【保奈美】「応援してるんだよ」
【文緒】「ねえ」
【弘司】「うん」
【美琴】「ふぁいとーっ」
【直樹】「……行ってきます」
6月28日
蓮見坂：流星群観測の買い出し中（美琴ルート）
【美琴】「なんだか、どきどきしてきたよー」
【直樹】「美琴はいつでも楽しそうだな」
【文緒】「あ、久住君に天ヶ崎さん」
【美琴】「秋山さん、部活帰り？」
【文緒】「そうだけど……その袋は？」
俺たちが持っている袋には、飲み物や食べ物が満載。
ほとんどの部活が終わってしまうこの時間に、こんなものを学園に持ち込もうとしている俺たち。
……考えてみれば、あからさまに怪しい。
【直樹】「違うんだよ委員長」
【文緒】「私は何も言ってないんですけど。……何が違うの？」
【美琴】「ほら、直樹が怪しいこと言うから」
【直樹】「だって、俺たち怪しいし。
【文緒】「ふぅ」
腰に手を当てて、深いため息をつく委員長。
【文緒】「どうせまた天文部なんでしょ？」
【美琴】「うん、そうなんだけど」
【直樹】「天文部だって、まともな活動をすることも、稀にはあるかもしれないぞ」
【美琴】「どんどん怪しくなっていくよう」
【文緒】「今日はその稀なケースなの？」
【美琴】「うん。流星群の観測なんだよ」
【文緒】「流星群なんて……あったかしら」
【美琴】「ポン・なんとか流星群っていう、何だか全然流星が出ない流星群なの」
【文緒】「聞いたこと無いなぁ」
【直樹】「夏休みの本番に向けて、練習するんだってさ」
【美琴】「蓮見祭では、ちゃんとした観測記録を発表するからねー」
【文緒】「野乃原先生は？」
【美琴】「屋上にいるよー」
【直樹】「弘司と、観測機器の調整中。俺たちは分からないから買出し部隊」
【文緒】「ふうん。それでお菓子やらジュースやらを買い込んで、夜の学園か」
【文緒】「……何だか楽しそうね」
【直樹】「委員長もどう？天文部」
【美琴】「今なら初心者も多くて入りやすいこと間違いなし！だよっ」
【文緒】「せっかくだけど、遠慮しておくわ。大会も近いし」
【美琴】「ありゃ、残念」
すげなく断る委員長。
【文緒】「あまり野乃原先生に迷惑掛けないようにね」
【直樹】「ひどい言われようだ」
【文緒】「それじゃ」
【美琴】「じゃーねー」
……。
6月28日
時計台前：流星群観測の買出し中（ちひろルート）
俺と美琴は、二人の両手に余るくらいの飲食品を持っている。
日は西に傾き、月が南の空に昇りかけていた。
【文緒】「こらっ」
【美琴】「あれ、秋山さん」
【直樹】「委員長も一緒にどうだ？
【文緒】「また天文部で悪事をやらかすんでしょ！？」
【文緒】「仲間に引き入れようとして、そう簡単にはいかないわっ」
天文部＝悪の組織とまでは行かないが、少なくとも『得体の知れない活動をする組織』との認識はありそうだ。
これはこれで面白いかも。
【直樹】「美琴、逃げろっ」
【美琴】「がってん承知っ」
【文緒】「あっ、こら待ちなさーいっ！」
さすが委員長。
予想通りのリアクションで、追いかけてくるから面白い。
〜中略〜
多分、この先の温室へ行こうとしていたちひろちゃんとぶつかる。
俺は両手の袋を地面に落とし、いくつかの中身は袋から地面に転がった。
【文緒】「久住君が前を見ないで走るからよ」
【直樹】「いや、委員長が追いかけてきたのが悪い」
ちひろちゃんは、俺と委員長が言い争っている間に、立ち上がっていた。
委員長は、ちひろちゃんの荷物を拾って渡すと、帰っていく。